2009年11月5日木曜日

金魚の行方

覗き込むとそこには無数の出目金。
出目金とノーマルサイズの比率がおかしい。

誠は尋ねる。
「こんなに出目金仕入れるなんて、やるね大将」

大将は答える。
「そういう店だからね。まぁよく見てごらんよ」

誠は何がなんだかわからず、もう一度水槽を覗き込む。

「う、うわぁ」

一瞬の出来事だった。
誠の両足は尾びれとなり、体がどんどん小さくなっていくのがわかる。

気付いた頃には遅かったのだ。まさか自分が出目金なんぞになるとは。
そうやって出目金にされていったんだ、この街の人々は。

こうして誠は出目金として生きることになった。
全ての始まりである。

序章 ~完~


次回、『サンサン通りで会いましょう』

まさや

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